患者さんの手術中の麻酔処置、全身管理を行っています。心臓手術で手術中に多くの同種血輸血を受けた患者さんの予後が不良になるとの報告があり、当院では心臓・大血管手術における同種血輸血回避(無輸血手術)または輸血削減の実施を目標に取り組んでいます。無輸血手術症例では、ほとんどの患者さんが退院までの術後経過が順調で、高齢患者さんでも元気に退院されています。
また、止むを得なく同種血輸血をした場合でも、輸血副作用を認めずに済み、適切な輸血療法を実践している病院として、日本輸血細胞治療学会から、輸血機能評価認定病院(I&A 制度)として、オホーツク圏の病院で初めて認定されました。2019 年度より札幌医科大学医学部麻酔科学講座の関連病院・札幌医科大学付属病院麻酔科専門研修プログラムの研修施設となりました。オホーツク圏において唯一心臓・大血管手術を行っている当院が加わったことにより、後期研修医が当医療圏で研修を行うことができるようになりました。
今後とも患者さんに安全で良質な医療を提供できるように、可能な限り無輸血手術を実践したいと考えています。
臨床研究に関する情報の公開(オプトアウト)
通常、臨床研究を実施する際には、文書もしくは口頭で説明・同意を行い実施をします。臨床研究のうち、患者さまへの侵襲や介入もなく診療情報等の情報のみを用い研究等については、国が定めた倫理指針に基づき「対象となる患者さまのお一人ずつから直接同意を得る必要はありません」とされております。しかし、研究の目的を含めて、研究の実施についての情報を公開し、さらに拒否の機会を保障することが必要とされております。このような手法を「オプトアウト」と言います。
オプトアウトを用いた臨床研究は下記の通りです。なお、研究への協力を希望されない場合は、下記文書内に記載されている各研究の担当者までお知らせください。
北海道立北見病院 麻酔科
心拍動下冠動脈バイパス手術における急性腎障害の予測モデル:多施設後方視的検討
(№2450) 2024.11.1